「こむら返り」「足がつる」下肢の有痛性痙攣について|東新宿あらい内科クリニック|東新宿駅の内科・脳神経内科・腎臓内科

〒160-0022東京都新宿区新宿7丁目27番6号COERU東新宿8F

Tel.03-6273-9511

WEB予約
受付

「こむら返り」「足がつる」下肢の有痛性痙攣について

「こむら返り」「足がつる」下肢の有痛性痙攣について|東新宿あらい内科クリニック|東新宿駅の内科・脳神経内科・腎臓内科

2026年10月19日

有痛性痙攣は、ふくらはぎに突然起こる強い痛みを伴う筋肉の不随意収縮です。一般には「こむら返り」「足がつる」と表現されます。発作は数十秒〜数分で自然に治まりますが、筋肉痛のような余韻が数時間残ることもあります。夜間睡眠中に起こることが多く、特に高齢者では50%以上が経験すると報告されています。
従来は「脱水」「電解質異常(カリウム・マグネシウム不足)」が主因と考えられていました。しかし近年は、神経筋制御のアンバランスが中心的なメカニズムとされています。つまり、単なる水分不足ではなく、神経系の制御の乱れが背景にあるということです。

起こりやすい状況・リスク因子

有痛性痙攣は健康な人にも起こりますが、以下の状況で頻度が高まります。

・夜間睡眠中:最も典型的。腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)が短縮位(縮んだ状態)になりやすい。
・運動中・運動直後:特に水泳や長時間歩行など筋疲労時。
・脱水・大量発汗:電解質の急変動が誘因となる。
・下腿の筋肉の張り・柔軟性低下:ストレッチ不足や長時間の座位。
・妊娠後期:妊婦の33〜50%が経験する。
・薬剤の影響:利尿薬、β刺激薬、スタチンなどが関連することがある。

予防と対策

有痛性痙攣は「完全に防ぐ」ことは難しいものの、頻度を減らす方法はあります。

  1. ストレッチ
    腓腹筋・ヒラメ筋のストレッチは最も有効とされます。
    就寝前に数分行うだけでも発生頻度が減ることがあります。
  2. 水分・電解質管理
    運動時はのどが渇いたら飲むが基本。しかし過剰摂取は電解質を薄めて痙攣を誘発します。
  3. 運動習慣と筋疲労の調整
    急な運動、普段使わない筋肉の酷使は痙攣を誘発します。
    ウォームアップとクールダウンを丁寧に。
  4. 薬剤の見直し
    利尿薬やβ刺激薬など、痙攣を起こしやすい薬剤があるため、気になる場合は医師に相談を。
  5. 補助的治療
    芍薬甘草湯が短期的な痙攣緩和に有効。

発作が起きたときの対処法

・つま先を手前に引き、ふくらはぎを伸ばす
・立ち上がって足裏を床につけ、ゆっくり体重をかける
・温める・軽くマッサージする

受診が必要なケース

以下のような場合は、別の疾患が隠れている可能性があります。
・頻度が急に増えた
・片側だけに繰り返し起こる
・筋力低下・しびれを伴う
・尿の色が濃い(ミオグロビン尿の可能性)
・脱水や下痢後に強い痙攣が続く

下肢の有痛性痙攣は、神経筋制御のアンバランスによって起こる「身近だが強烈な痛みを伴う筋収縮」です。多くは良性で、ストレッチ・水分管理・運動習慣の調整で予防できます。頻度が多い場合や他の症状を伴う場合は、基礎疾患や薬剤の影響を確認することが大切です。

TOP